野津 裕美 ②

タイトル(サイズ)
TAKEN
作品解説
川辺で出会ったカワセミに、夫が心を奪われたように立ち止まった瞬間が印象に残りました。
そのとき彼がかぶっていた帽子には「TAKEN」の文字があり、後から“心を奪われる”という意味を知って、あの瞬間と重なったことに不思議な面白さを感じました。
自然の美しさに吸い込まれ、まるで風景の一部になっていくような感覚を、色彩の重なりで表現しています。
ちなみに、「TAKEN」のロゴには、“もう誰かのもの”という意味合いもあるのだとか。思わず微笑んでしまいました。
エレベーターピッチ
私の絵をじっと見ていただくと、人物や物が見えないようで見えてくると思います。
描かれているのは、その人が好きなものや、ふとした喜びの感情が多いのですが、私が意図していないものがあなたに見えるかもしれないし、何も感じないかもしれません。
絵の前で、ご自身の心と静かに向き合う時間になることがあるかもしれませんし、一緒に見る人とああでもない、こうでもないと語り合うひとときになるかもしれません。
そんなふうに、ご自身や周りにいる方とのコミニュケーションツールになれば嬉しいです。
ポートフォリオ
https://drive.google.com/open?id=1pn-gHawuE_RJdyPodIuS2Ie9buhTMvnl
snsURL
https://www.instagram.com/no_zu163
佐藤からのコメント
野津さんの夫がハッと、している様子、顔の表情がよく表されています。
解説のTaken と描いた瞬間が重なったという偶然性に美しさを見出したようですね。だとしたら、この絵は瞬間を描いているのだから、テーマを一つにした方が良いと感じます。
というのは、「誰かのもの」という意味が画面から伝わってこないからです。
技術的には、スーラ、あるいはモネといった印象派から学んだと拝察します。描かれた対象が、色彩によって自然や風景になっていく表現の画面だからです。その点、技術をもう少し磨かれるといいと思います。抽象的な表現で具象を表すには、卓越した技術があって初めていい作品ができます。つまり、具象のデッサンなどから始めてトレーニングすることをお勧めします。
特にポートレートを描くときには、作品を見ただけでその人の人柄、画面で起きている事象といったドラマまで感じさせることが肝要です。その点、観察眼と技術力が問われるのです。
一方、明るい色彩からは、野津さんのみんなを幸せに自分を幸せにしたいという思いが、伝わってきます。
ポートフォリオですが、プロフィールではなく、略歴とした方が良いです。プロのアーティストは、プロフィールという言葉を使いません。英語なら、Biographyです。
出展歴のところ、展覧会タイトル、主催者、会場と都市を明記しましょう。
審査得点
作品 (40満点)20点
ポートフォリオ (20満点)10点
SNS (20満点)10点
エレベーターピッチ(10満点) 5点
ファン審査 (10満点)後ほど期間を限定して投票で決まります
シーズン1第1回審査 45点